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第一回「Shaperon Meet Up」を開催いたしました:製薬業界のデジタル戦略とAI活用をテーマにしたユーザー会イベント

お知らせ
第一回「Shaperon Meet Up」を開催いたしました:製薬業界のデジタル戦略とAI活用をテーマにしたユーザー会イベント

第一部:製薬企業におけるデジタル戦略

第二部:「AI時代の製薬コマーシャル」をテーマにした鼎談セッションとシャペロンの今後の展望

イベントを終えて


第一部では、Shaperon Emailをご利用中の企業様同士による「製薬業界のデジタル戦略」をテーマにしたグループディスカッションを実施しました。参加者はそれぞれの成功事例や課題を共有し、活発な意見交換が行われました。

主なディスカッションテーマ
・オムニチャネル施策をどうしていますか?
・リモートMR施策をどう考えていますか?
・デジタル先約のKPIはどう設定していますか?
・Shaperonの活用促進はどうしていますか?
主なディスカッションテーマ

ディスカッションで共有された知見

  • 成功事例:セミナーのフォローアップ等による処方獲得、好評コンテンツのテンプレート化によるオウンド会員獲得など
  • 定着施策:現場へのメッセージの伝え方、現場へのアンバサダー設置、強化月間の設立など
  • 運用課題の解決策:許諾管理、運用ルール設定、KPI活用に関する解決策など

また、要望カードを用意し、Shaperon Emailをご利用中のクライアント様から貴重なご意見やご要望をいただきました。クライアント様からいただいた貴重なご意見を、今後の機能開発やサービス向上に反映してまいります。


第二部では、それぞれ異なる視点を持つ以下の業界有識者をお招きし、製薬業界におけるAI活用の現状と課題を探る鼎談セッションを実施しました。また、その後、シャペロン事業開発責任者 原口が今後の事業展開について講演を行いました。

  • 岡村 崇 氏(元 Veeva Japan代表、株式会社シャペロン アドバイザー)
  • 木村 純子 氏(ギリアド・サイエンシズ株式会社コマーシャルオペレーション本部 本部長)
  • 阪本 怜 (株式会社シャペロン 代表取締役CEO)

製薬企業におけるAI活用戦略

製薬業界におけるAI活用はまだ各社が試行錯誤しているというのが各自の共通見解でした。その上で、木村氏は、製薬企業が注力ポイントを定める上では「プロセス効率化によるキャパシティの創出や売上への直接的貢献がAI活用の鍵となる」と述べました。「数あるプロジェクトの中で、どのようなものが筋がいいと感じるか?」という阪本(弊社代表取締役)の質問に対しては、木村氏は「プロジェクトでは、明確なビジネスケースあるいは一つのペインポイントに集中し、それを徹底的に改善することが成功の基本」と強調しました。

コマーシャル領域におけるAI活用

岡村氏は、Veevaでの経験からシステム提供者の視点での意見を共有。特に「CRMだと、AIによるMR活動をサポートするNext Best Actionの話が良く挙がってくるが、実用化には課題が残る」と過去のPoC結果を例に挙げて解説しました。また、コンプライアンス審査へのAI導入に関しては、「AIでの自動化への期待は大きいが、製薬業界特有の課題から、実用化にはまだハードルがある」と指摘。こうした課題に対し、シャペロンでは既に「モニタリングAI」を中心としたコンプライアンスチェックのAIソリューションの展開を進めており、対応範囲の拡大を計画していることが鼎談後の原口(弊社事業責任者)による講演で示されました。

ハルシネーションへの対応

用途は広がる一方で、ハルシネーション(誤情報生成)への対応の重要性も示唆されました。岡村氏は「製薬業界特有の厳しいコンプライアンス要件に対応するハルシネーション対策が必須」と強調し、木村氏は「MRが生成AIの出力をどのように解釈し活用するかも鍵となる」と発言。ハルシネーションの防止とユーザのAIリテラシー向上の両方が重要であることが示唆されました。
鼎談後、原口(弊社事業責任者)はこれらの会話に触れた上で、シャペロンのAIソリューションが業界規制や専門用語に対応し、RAGの利用やプロンプトの調整などのハルシネーション防止に向けた具体策を取り入れていることを紹介しました。

製薬企業におけるAIガバナンス・推進体制

阪本(弊社代表取締役)からは「AI導入に関してはグローバル企業だとガバナンスも厳しい傾向にある」との指摘がありました。これに対して木村氏は「生成AIは特に言語対応の部分が非常に優秀なので、スピード勝負でもあり、グローバルでも受け入れられやすい側面がある」と発言。
また、AI活用はどの部門が企画推進していくべきか、という会場からの質問に対し、木村氏は「あらゆる活動のデータ蓄積をしないということは、未来を作っていかないことと等しい。意思決定層にデータ戦略の重要性を理解してもらうことが極めて重要。そして、活用方針や意思決定は、ITから技術的な支援はあるにせよ、営業マーケティングなどコマーシャル全体のオペレーションを管理する部門からの方が具体的なビジネスケースに基づいたプランになる」と独自の見解を述べました。

シャペロンの今後の展開

鼎談の後、事業開発責任者 原口から、これまでの進化を振り返るとともに、今後の展開を発表しました。以下に、講演で紹介された主なポイントをまとめました。

⚫︎これまでの進化と成長

  • メールプロモーションツール「Shaperon Email」は、内資製薬メーカー向けではシェアNo.2を獲得し、トップシェア企業と肩を並べる勢いで成長中。
  • 年間約60件の新機能アップデートを実施し、25年もさらなる拡張を予定。
  • 2024年4月にリリースしたAIソリューションは、わずか半年で導入企業が1社から14社に拡大。

⚫︎今後の展開

シャペロンでは、「コンプライアンス強化」と「ディテーリング強化」を軸に、クラウドサービスまたはAIソリューションを提供しています。講演では、2024年に提供開始した、または2025年に提供開始予定の新サービスをご紹介しました。 (本記事では、当日ご紹介したサービスの一部を抜粋して紹介します)

1. コンプライアンス強化の支援サービス

  • モニタリングAI
    メールや日報のコンプライアンスチェックをAIが自動化。関連リリース


    ※本リリースはShaperon Meet Up開催後に発表したものです。

  • Emailアシスタント
    双方向型プロモーションツール「Shaperon Email」において、メール送信前にAIがコンプライアンスチェックを行う機能。関連リリース


2. ディテーリング強化の支援サービス

  • ウェビナーダイジェストAI
    Webセミナー動画をAIが自動要約し、MRのフォローアップのインプットまたは社外へのアーカイブ配信に活用。(関連リリース



  • Shaperon SeminarHub (開発中)
    講演会の集客強化と業務効率化を支援。



  • Shaperon Email 本社配信機能
    本社名義での一括配信やMR名義での代理配信を可能にする機能。 (MR名義での代理配信機能は開発中)


今回のイベントを通じて、Shaperon Emailのさらなる活用方法や、製薬企業様の実務課題に対する新たな発見を得ることができました。また、業界有識者の知見や、導入企業様の生の声をいただき、大変参考になりました。今後のサービス開発や機能拡張に反映してまいります。


引き続きシャペロンは、製薬企業のパートナーとして、業界特有の知識と最新のAI技術を融合したソリューションの提供を通じてオペレーショナルエクセレンスを実現することで、より安全で効果的な製薬プロモーション活動を支援してまいります。

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